医師の奨める和薬膳:医師が教える、家庭で作れる和食の薬膳


薬膳は中国四千年の歴史をもつ健康を保つための食事法です。中医学と同じ基礎理論の「陰陽五行論」に立っています。伝統的に守られて来た食事養生(食養)と食事療法(食療)という語が、両者が統合されて薬膳という語に変わりました。

薬膳という語の響き良さと分りやすさに惹かれて、爆発的に中国、日本で大衆の関心が高まりました。薬膳教室や薬膳レストランは少なくありません。多くの方が家庭でも日常茶飯事に料理したいという要望が高いものがあります。

しかしながら、日本では陰陽五行論理論の難しさが壁となり、かつ薬膳は健康にはよいが、臭い・まずい、そして中華料理という偏見があり、なかなか一般の台所に進出しません。レストランも身体によさそうな食材を満載して提供するという自己解釈的な薬膳を提供しているところも少なくありません。

日本薬膳協議会は発足以来、薬膳の普及を目指してきました。合言葉は分かりやすい陰陽五行理論、真に健康になれる料理、家庭でも作れる料理を目指して邁進してきました。そして、遂に日本人のための和食を基本とした薬膳書を完成させました。

著者は西洋医学で整形外科と救急医学を今も現役で遂行しており、大学では栄養学科で大学生には公衆栄養学、解剖生理学を担当、大学院生には薬膳栄養学、薬膳演習、薬膳実習を受け持っています。

国際薬膳協議会は当書を教科書として、本格的に普及することになりました。当書の目的は、家庭で作れる和食的薬膳です。本書でお楽しみください。

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